犬の餌には、ドライフードやセミモイストフード、ウェットフードの3種類のタイプがあります。
それぞれの特徴をご紹介しますので、ワンちゃんの餌選びにお役立てくださいね。
ドライフード
水分量が10%しかないので、カリッとした食感の餌です。
ドッグフードの定番で80%以上の飼い主さんが犬に与える餌として利用しています。
メリットが多いので他の種類を選ぶ特別な理由がなければ、ドライフードを選ぶのが良いと思います。
メリット
- 保存がきく
- 価格が安い
- 原料が多彩
- あごの強化に役立つ
- 歯石がつきにくい
保存がきく
ドライフードは水分含有量が少ないので、開封後でも1ヶ月程度の保存が可能です。
冷蔵庫に保存すると、結露が原因でカビが生えることがありますので、常温で保存しましょう。
害虫がついたり、湿気によってカビが生えないように、空気がなるべく入らないようにしっかり閉じるか、密閉できる容器に移し替えて保存するのが良いでしょう。
価格がやすい
餌の量が多い大型犬を飼っている方や、何匹ものワンちゃんを買っている方は価格も気になるところですよね。
ドライフードは他のタイプよりも安くて量が多いので、コスパが良い餌だと思います。
原料が多彩
ドライフードの原料は、種類によって色々です。
トウモロコシなどの穀物が多いものや、肉が多いもの、魚が使われているものなどバリュエーションが豊富ですので、愛犬の年齢や健康状態に合ったものが見つかりやすいです。
あごの強化に役立つ
人間が年を取ると歯が弱くなるように、犬も歯が弱くなったり、あごの力が弱くなります。
カリカリと固いドッグフードを食べることによって噛む回数が多くなりますので、あごが強くなります。
歯石がつきにくい
歯にくっついた餌は、歯垢になり3~4日ほどで歯石へと変わります。
歯石は歯周病の原因ですので、歯にくっつきにくいドライフードは歯周病の予防にも役立ちます。
デメリット
- 餌とは別に水分を与えなければいけない
- あごが弱くなると食べるのに苦労する
- 他のフードに比べると嗜好性が低い
水分補給が必要
ドライフードは水分量が少ないので、餌と一緒にお水を与えなければなりません。
水の種類に気を遣ったり、与える量を調整している人にとっては手間に感じることも多いようですね。
1日に与えるお水の量は、体重1キログラムあたり100mlが目安です。
食べるのに苦労する
病み上がりの犬や老犬は、噛む力が弱くなっていることがありますので、固いドライフードを食べるのに苦労することがあります。
大変そうに食べているように見えたときは、柔らかいフードに切り替えてあげましょう。
嗜好性が低い
ウェットフードに比べると、ドライフードは風味がなくや味付けが薄い場合が多いです。
そのため、他のフードに比べると嗜好性が低く、食いつきが悪いと言えますね。
ソフトドライ(セミモイスト)フード
水分を25~35%含んでいるため、柔らかい食感と風味が豊かさが特徴のドッグフードです。
メリット
- あごの力が弱い犬でも食べられる
- 食いつきがいい
- 食欲不振でも食べてくれる
あごの力が弱い犬でも食べられる
水分量が多く餌が柔らかいので、病み上がりで食欲がない犬や、あごが弱くなった老犬でも問題なく食べられます。
食いつきがいい
美味しそうに餌を食べるワンちゃんを見ると嬉しくなりますよね。
セミモイストフードはドライフードよりも風味が豊かで食いつきがいいです。
食欲不振でも食べてくれる
ワンちゃんがドライフードを食べてくれないときに、セミモイストフードに変えたら食べてくれたというケースも多いです。
風味や匂いがワンちゃんの食欲を増進してくれるのですね。
デメリット
- 保存がきかない
- 歯石がつきやすい
- 添加物が入っている
保存がきかない
セミモイストフードの賞味期限は、開封後1週間~2週間とされています。
あくまでも賞味期限なので、過ぎたからといってすぐダメになるわけではありませんが、腐りやすい餌になりますので開封後はなるべく早く食べきれる容量を選びましょう。
歯石がつきやすい
好んで食べてくれるのは嬉しいのですが・・・水分量が多くて柔らかいため、どうしても歯に餌がつきやすいです。
そのため、ドライフードに比べると歯周病のリスクが高まりますので、お口の健康を維持するためには定期的に歯磨きをしなければいけません。
添加物が入っている
半生のセミモイストフードは腐りやすいので防腐剤や保存料などの添加物が入っている商品が多いです。
これらの添加物は本来は犬にとって「いらないもの」ですので、量の少ない餌を選んで短期間で食べきるか、添加物が少ない餌を選びましょう。
ウエットフード(缶詰・パウチ)
水分を70~75%含む、缶詰タイプの餌です。
メリット
- 食いつきがとても良い
- 高カロリー
- 水分補給もできる
食いつきがとても良い
ウェットフードはにおいが強く、食欲をそそるため、年齢や犬種、体調問わず食いつきがとても良いです。
ドライフードを食べてくれないときは、ウェットフードを混ぜてあげることで食いつきが良くなることも多いです。
高カロリー
元気な犬にとっては、高カロリーは肥満の原因にもなりますが、病気や体調が悪い犬や、シニア犬で食事の量が減っている犬には適しています。
水分補給もできる
缶詰フードを食べることで、同時に水分も補給できます。
水を与えてもなかなか飲んでくれない犬に水分を与えるためには、とても良い方法と言えますね。
デメリット
- 開封すると日持ちしない
- 歯石が貯まりやすい
- 費用が掛かる
- 他のタイプの餌を食べなくなる
- 重量あたりの栄養が低い
日持ちしない
開封前の缶詰は長期保存に適しているのですが、開封後は冷蔵庫に入れても1日ほどしか持ちません。
歯石が貯まりやすい
水分が多いので歯にくっつきやすいので、歯垢がたまりやすいです。
わたしたち人間は、歯垢が歯石に変わるまでの期間はおよそ20日と長いのですが、犬は3日ほどで歯石になってしまうのですね。
歯石は歯周病の原因ですので、歯石がつかないように歯垢をこまめに取り除いてあげなければいけません。
費用が掛かる
缶詰は安いものでも1缶100円程度はしますので、他の餌よりも毎月の金銭的負担が大きくなります。
他のタイプの餌を食べなくなる
においが強く、味が濃いウェットフードを食べていると、ドライフードを食べなくなってしまうことも。
ワンちゃんがウェットフードハマってくれるのは嬉しいですが、他の物を食べなくなると思うと少し悲しいですね。
重量あたりの栄養が低い
栄養が高いように思われがちですが、実は逆です。
ドライフートに比べるとかなり栄養がが劣るため、同じ栄養を与えるためにはドライフードの2~3倍の量を与えなければいけません。