犬が健康に長生きするためには、バランスの良い餌を食べることがとても重要です。
でも、犬は年齢とともに必要な栄養やカロリーが少しずつ変わってくるので、年齢に合わせた餌を与えることが大切なのですね。
ここでは、
- 子犬(幼犬)
- 成犬
- 成犬(シニア犬)
- 高齢犬(老犬)
の餌のポイントや与え方をご紹介します。
犬の年齢について
犬は年齢(ライフステージ)によって栄養の必要量が変わる動物です。
そのため、多くのカロリーが必要な子犬の期間に成犬用の餌を与えると栄養が不足してしまいますし、逆に成犬に子犬用の高カロリーフードを与えると肥満になってしまいます。
どのライフステージにどの餌を与えるかを飼い主がしっかりと理解することが重要なのですね。
さらに、犬は犬種によって歳の取り方が違うので、まずは愛犬のライフステージをしっかりと把握することから始めましょう。
大型犬と小型・中型犬のライフステージは以下の通りです。
- 子犬(幼犬):
0~1歳 - 成犬:
大型犬1~4歳、小型・中型犬1~5歳 - 成犬(シニア犬):
大型犬5~8歳、小型・中型犬5~11歳 - 高齢犬(老犬):
大型犬8歳~、小型・中型犬11歳~
2歳になるまでは大型犬よりも小型・中型犬のほうが早く成長しますが、3歳を越えたあたりから大型犬の成長が早くなるため、小型犬よりも早く歳をとるのですね。
大型犬が8歳、小型・中型犬が11歳で「人間の年齢で60歳」になるので、大型犬は3年もはやく老犬(高齢犬)になることが分かりますね。
子犬(幼犬)の餌
犬が生まれてから50~60日ほどで普通食への切り替えが推奨されています。
普通食に切り替えてから1歳になるまでの期間は、小型犬、大型犬ともにこれから筋肉や骨格がどんどん発達する大切な時期です。
そのため、脂肪、タンパク質、炭水化物の3大栄養素やビタミン、ミネラルをバランス良く取り入れることが大切になります。
犬は雑食ですが、成長するために必要な栄養は人間とよく似ているのですね。
また、子犬の期間は成犬や老犬よりも多くのタンパク質とカロリーが必要なので、高タンパク&高カロリーの栄養バランスに優れた餌を選びましょう。
犬が消化しにくい「穀物」が入っていないグレインフリーのドッグフードならさらに良いですね。
餌の与え方
子犬は消化器官が未発達ですので、一度に多くの餌を食べてしまうと消化することができずに下痢や嘔吐を起こす可能性があります。
そのため、一度に多くの餌を与えるよりは、1回分の食事の量を減らして食事の回数を増やすのがいいでしょう。
目安として、生後半年までは1日の餌を4回、5回に分けて与え、生後半年あたりから徐々に食事の回数を3回、2回と徐々に減らしていきましょう。
子犬の餌 【まとめ】
- 高タンパク&高カロリー
- 栄養バランスも大切
- 穀物がはいっていない餌
- 1日4~5回→1歳までに2回に近づける
成犬の餌
小型・中型犬1~5歳、大型犬1~4歳は犬が一番活発な時期で、消化器官も発達していますので一度に多くの食事を食べられるようになります。
この期間は、動物性タンパク質を中心に栄養バランスの良い成犬用のドッグフードを与えていれば特に気を付けることはありません。
ただ、カロリーの高い食事を食べ過ぎると肥満体型になってしまうことも。
肥満は、内臓器官や関節の病気の原因でもありますので、適正体重を維持するように気を付けながら餌を与えましょう。
餌の与え方
基本的には1日朝と晩の2回です。
少量ずつ分けて与えるよりも、1回の食事量を多くした方がワンちゃんは満足します。
昔は1回でも良いと言われていたのですが、朝と夜の決まった時間に与えたほうが、慌てて食べて喉に詰まらせる心配がなく、肥満にもなりにくいとされいますので、近年は1日2回が適正とされています。
体調が悪くて一度に多くを食べられないときは3回に増やしてあげましょう。
成犬の餌 【まとめ】
- 動物性タンパク質を多く含み、栄養バランスが良い餌を与える
- 子犬の時期よりも低カロリーでOK
- 食事は1日2回
成犬(シニア犬)の餌
この期間も成犬に分類されますが、大型犬5歳、小型犬6歳になると人間でいう40歳のシニア期に入ります。
まだまだ元気いっぱいで成犬の時と同じ餌で問題ありませんが、この時期から徐々に代謝が落ちたり、運動量が減ったりしますので、成犬と同じカロリーでは肥満になってしまうことも。
肥満は高齢になったときの体調に影響してしまいますので、以前より体重が増えているなら低カロリーの餌に切り替えましょう。
また、心臓病や腎臓病などのリスクを高めるナトリウムやリン、マグネシウムが配合されている餌は選ばないようにした方が良いですね。
餌の与え方
成犬と同じ1日2回でOKです。
ただし、人間が歳をとると食が細くなるのと同じで、この時期から御飯を食べる量が減ってくることも多いです。
もし、与えた餌を残したり、食事の後に下痢や嘔吐するようであれば、1回の食事量を調節して3回に分けて与えましょう。
シニア犬の餌 【まとめ】
- 肥満予防のためにカロリーを抑える
- 1日2回、食べられないときは3回に分ける
- ナトリウム、リン、マグネシウム入りの餌は避ける
高齢犬(老犬)の餌
大型犬は8歳、小型・中型犬は11歳になると、人間では60歳の年になります。
この時期になると、シニアの時よりも内臓の機能がさらに低下してしまいます。
消化器官の機能が衰えるとスムーズな消化が困難になってしまうので、食欲が沸かなくなって1回の食事量が減ってしまうことも多いのですね。
食事の量が減っているのに低カロリーでは体調を崩してしまいますので、少量でも高カロリーの食事を与えてあげましょう。
また、心臓病や腎臓病、尿路結石のリスクを高める危険性があるナトリウム、リン、マグネシウムが含まれてない餌を選んであげてくださいね。
餌の与え方
高カロリーの餌を1日に3~4回に分けて少量ずつ与えましょう。
もし、ワンちゃんが便秘になったら・・腸の機能の低下による便秘と考えられますので、食物繊維入りの餌を与えたり、餌にキャベツやリンゴなどを少量混ぜて与えるのもいいですね。
老犬の餌 【まとめ】
- 高カロリーの餌を3~4回に分けて与える
- 便秘予防に少量の食物繊維が○
- ナトリウム、リン、マグネシウムが入っていない餌を選ぶ
全犬種&全ライフステージ対応の餌も○
ライフステージごとに与える餌や量を変えるのは良いことなのですが、犬種や餌の知識が必要です。
「うちの子はいつから変えたら良い?」、「どれくらいの量を与えれば良い?」、「絶対変えないとダメなの?」と、飼っている犬種や年齢によって様々な疑問や不安を持たれると思います。
市販のドッグフードは、子犬用、成犬用、高齢用と分けて販売されていることが多いのですが、最近では、全犬種&全ライフステージ対応のプレミアムフードが販売されています。
プレミアムフードの特徴は、
- グレインフリー(穀物不使用)
- ヒューマングレードの原材料
- 食物繊維が豊富
- 無添加
- 肉類多め(動物性タンパク質50%以上)
など、通常の餌よりも高品質で栄養バランスに優れていますので、どのライフステージでも餌の量を調整するだけでOKです。
保存料、着色料などの添加物や、消化に負担がかかる「穀物」を使用していないので、子犬や老犬で健康的に必要な栄養を摂取することができます。
獣医師さんが推奨するレベルのプレミアムフードですのでお値段は通常のドッグフードよりも少々お高いのですが、すべての犬種&全ライフステージにベストな餌だと思います。
全犬種対応の人気ドッグフード
- カナガン(全ライフステージ)
- モグワン(生後2か月目~)
- ネルソンズドッグフード(生後7ヶ月~7歳まで)
全犬種対応の「安心&安全ドッグフードのおすすめページ」で、それぞれの特徴について詳しく解説しています。